災害はいつ起こるかわかりません。飼い主がハリネズミちゃんと同行避難するためには、普段から備え、地域社会に受け入れられるよう適正に飼育管理する必要があります。その際の準備例として参考になさってください。
★気になる項目をクリックするとそこまでジャンプします。
平常時に行うべき対策
①住まい全般の防災対策
➡まずは飼い主自身の家を含め、安全を確保するために、家具やハリちゃんのケージを固定、補強しましょう。
②ハリネズミちゃんの健康管理
➡定期健診を受け、カビやダニの駆除もしておきましょう。
③避難用品の備蓄
➡救援物資の到着には時間がかかるため、ごはんや水は5~7日分用意しましょう。
④避難所等の確認
➡市立小中学校など、ペットと一緒に避難可能な避難所とする都市もあるなど、避難所の所在や避難ルートを確認しておきましょう。一時的に預かってくれる親戚や友人、ペットホテルなども併せて確認しておきましょう。
◎コラム
先日、初めて家族と災害用伝言ダイヤル(#171)を練習のため使ってみようということになりました。
基本的には携帯が基本なので、携帯番号で伝言を録音し、聞いてもらえるか?をリハーサル。
さっそく171に電話をし、家族A→Bにメッセージ。このとき、Bの番号でメッセージを登録。ここまではスムーズ!
次に、家族BがAのメッセージを聞こうとすると、伝言をお預かりしていません、と言われてしまいました。
なぜでしょうか?
この時、家族Aがどの番号を登録したか?がポイント!
家族AはBの番号を登録して録音したため、Bはそれを聞くためには、Bつまり自分の番号を入力して、伝言を受け取らなければなりませんでした。
やってみないとわからないことがあるね~💦ということで、
無事にリハーサル完了しました。
みなさまも、これを機にぜひ一度リハーサルしてみてくださいね!
参照:
避難用品の備品リスト
◆優先順位1位 健康や命にかかわるもの
□薬
□ごはん、食器
□水
□キャリーバッグや持ち運べるケージ※
□トイレ用品(ビニール袋、ペットシーツ、ペット用ウェットティッシュ)
□ガムテープ(ケージの補修等)
□保温用にホッカイロ、タオル等
◆優先順位2位 飼い主や動物の情報
□飼い主の連絡先
□ハリネズミちゃんの写真
□健康状態の情報(健康手帳)、かかりつけの病院
□施設や知人に預けることを想定して、お世話の方法のメモ
※避難時に慣れていないケージに入れると、ハリネズミちゃんにとってストレスとなります。避難用に準備したケージには普段使っている床材やタオルを使い、日頃から病院への移動などとして、慣れさせておきましょう。避難用ケージの中でおやつをあげるなど、良い印象を与えるのもよいでしょう。
災害時に行うべき行動
①避難の判断
➡自宅や地域の状況を確認し、自宅へとどまるか避難するかを判断します。自宅が危険な場合は、飼い主の安全を確保できる範囲でハリネズミちゃんを連れて避難しましょう。
②避難中のハリちゃんの飼育環境の確保
(1)避難所で飼育する場合
各避難所のルールに従い、周囲に配慮しながら飼い主が責任をもってハリネズミちゃんのお世話をしましょう。難所の受付で届け出を出し、指示に従いましょう。
避難所者の生活場所と別の場所になるケースがあります※
(2)自宅で飼育する場合
自宅が安全であれば、飼い主は避難所に避難し、避難所から自宅へ通ってハリネズミちゃんのお世話をする方法もあります。
(3)車の中で飼育する場合
飼い主も社内で生活する場合は、エコノミークラス症候群に注意しましょう。
ハリネズミちゃんだけを車内に残す場合は、車内温度に注意し、十分な飲み水を用意し、熱中症に注意しましょう。
(4)施設や知人に預ける場合
ハリネズミちゃんを預け、飼い主は避難する方法もあります。その場合備蓄しておいた準備品と一緒に預け、世話の方法を伝えましょう。
※避難所・仮設住宅では、様々な人が集まり共同生活をするため、動物との暮らしが苦手な方やアレルギーの方もいることを認識しなければなりません。これまでの災害では、ペットがいることによってつらい避難生活の中での心の安らぎや支えとなったという声がある一方、咬傷事故や鳴き声への苦情、体毛や糞尿処理など衛生面でトラブルになることもあります。お互い理解が得られない場合は、受け入れすらも難しいケースも実際にあります。避難所や仮設住宅では、ペットの飼育管理は飼い主の責任で行うことになります。衛生的な管理を行うとともに、飼い主同士等で周りの人に配慮したルールを作ることも必要です。
また、ペットは、ストレスから体調を崩したり、病気が発生しやすくなるため、飼い主はペットの体調に気を配り、不安を取り除くように努めましょう。
帰省や里帰り、引っ越しなど、長距離を移動しなければならない時があるかもしれません。準備例として参考にしてください。
長距離移動先について
今回の移動先は、里帰りや帰省、新居への引っ越しなど、自宅か家族の元へ移動することを想定しております。
移動先によっては、ペットホテルを利用いただいたほうがハリネズミちゃんや飼い主さん自身の負担を減らせますので、無理せず、場合によってはペットホテルも検討されてみてください。
※ペットホテルについては、下記のリンクボタン「ペットホテルMAP」を参考にしてください。
※情報がまだまだ不足しておりますので、下記リンク先より、情報を投稿していただくこともできます。お待ちしております。
引っ越しについて
やむを得ず、ハリネズミちゃんと一緒に引っ越しをしなければならないケースもあるかと思います。長距離移動時の準備備品を参考にしつつ、その他、以下の点について留意しましょう。
□移動方法
➡電車の乗り継ぎなど歩く時間が発生すると、揺れに弱いハリちゃんに負担がかかります。新幹線や車などをなるべく利用しましょう。またペット引っ越し専門業者もあります。飛行機はNGです。
□引っ越し先の気温をチェック
➡長距離に及ぶ場合、気温が変化することがあります。温度湿度計をこまめにチェックしましょう。
□引っ越し先で待機することになったら
➡引っ越し業者が来るまでの間、温度変化や人の出入りの少ない場所を選び、ハリネズミちゃんに待機してもらいましょう。トイレ内、(窓がなければ)お風呂場など。正規のケージがあればすぐにセッティングしましょう。
長距離時の備品リスト
◆優先順位1位…必ず使うもの
□移動用ケージ
□普段使っている床材
□ペット用ウェットティッシュ
□温湿度計
□(投薬しているのであれば)薬、栄養剤等
◆優先順位2位…あると便利なもの
□ペットシート
□ゴミ袋
□消毒用アルコール
□使い捨てテーブルクロス(100均でもOK)※
□タオル、毛布
□ティッシュ、キッチンペーパー
□ピンセット(虫の生き餌用、排泄物処理用を想定)
□爪切り
□クーラーボックス(生餌の保存等)
□ガムテープ(ハリネズミの力ではがれないもの)
□LEDライト(暗い中、夜中などにお世話する時)
□USBコンセントやUSB変換アダプター等
※テーブルクロスは、
夏…エアコンが直接当たる場合など風よけ
冬…ケージ内の温度がなかなかあがらない場合など保温。移動時の環境を安定させるのに大活躍してくれます。
◆季節によってあった方がよいもの
□保冷の機能を持つもの
➡ペットポトルに冷やした水や氷を入れ、ハリネズミに直接
触れないようにカバーしてケージに入れておく利用方法。
※冷気は下に降りるので、ケージの上に載せるのも効果あり。
例)「ペットボトルでひんやりテラコッタ」(素焼き製)
□保温の機能を持つもの
➡保温には電気を使用しないで使えるカイロや湯たんぽ、
電子レンジで温めて持続するタイプのものなどを利用しましょう。
例)使い捨てカイロ&ケース(ケースは保冷剤ケースにも!)
例)(電源があれば)ペットヒーター&サーモスタットなど
◆移動先で調達できるなら不要
□フード、ゼリー数個
□チャック袋適宜
□給水用の水
□お皿適宜
□いつも使用している洗濯用洗剤、柔軟剤
□キッチンスケール、はかり
□(一定期間滞在するなら)普段のケージ
災害時や、長期不在にするときなど、有事の際のために、ぜひ近くにペットホテルがあるのか?どのように利用できるのか?などを問い合わせておきましょう。診察を受けたことがある子しか受け入れられなかったり、ハリネズミは預かってもらいないケースもあります。
『ペットホテルMAP』では、実際にハリネズミを預かっていただける実績のあるところをマップ化しております。また、情報を収集中です!ぜひ一度アクセスください。
■参考資料
➡こちらでは被災した際のペット救護についてや、災害時の準備対策などのリーフレットなどを見ることができます。
➡厚木市では、珍しく小動物も対象にした災害対策リーフレットを今年発行されました。
➡HPはまだH30年度のものですが、間もなく最新版に更新される予定とのことです。(3/8現在)